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ユニフォームが企業やチームに変革を起こす?
私たちは日常的にユニフォームを目にしています。たとえば、学校やアルバイトの制服、スポーツチームがプレー中に着る服、建築現場の方の作業着……。
そのユニフォームを取り巻く状況に、いま変化が起こっています。ユニフォームの役割が従来とは変わりはじめ、市場も伸びつづけているのです。
このような状況下で、ユニフォームの新規導入・リニューアルは、企業・チームにどのような影響を与えるのでしょうか。事例とともに見ていきましょう。
ユニフォームの役割は変化している
かつて、ユニフォームを取り入れている企業・チームにとって、ユニフォームとは単なる「作業着」でした。耐久性や長持ちするかなどを重視してコストはなるべく押さえたい、という考えが多かったようです。また、着る側の個人にとっても、ユニフォームは義務で着るものでしかありませんでした。
しかし、いまユニフォームの役割は変わりつつあります。たとえば、企業・チームにとっては、メンバーの一体感ややる気を高めたり、自分たちの看板となったりするもの。着る側の個人にとっては、愛着や誇りを感じたり、自らの行動に対する責任感が強まったりするもの。このほかにも、さまざまな役割が生まれました。
より客観的な立場で見ると、社会という大きな枠組みにとっては、ユニフォームは着る人の役割が一目でわかり、生活していく上で安心できるものになりました。
(株式会社カマタニ「企業ユニフォームのウソ?ホント?」より)
拡大するユニフォーム市場
(株式会社矢野経済研究所「2018年度の国内ユニフォーム市場規模は前年度比101.7%の5,254億円と拡大」より)
矢野経済研究所によると、2018年度の日本のユニフォーム市場規模は、前年度より1.7%増の5,254億円でした。
1つ目のグラフから、ユニフォーム市場はここ数年で堅調に伸びつづけ、今後も市場の拡大が続く見込みがあることがわかります。2021年度の日本のユニフォーム市場規模は、メーカー出荷金額ベースで5,396億円と予想されているそうです。
ユニフォームのメリット
ユニフォームを新規導入・リニューアルすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
責任感や連帯感が向上する
ユニフォームはその企業・チームの看板となり、帰属意識を高めます。そのため、一人一人が自分の発言や行動に責任を持つようになり、メンバー間ではより良い関係性が築けるようになると考えられます。
モチベーションも向上する
お気に入りの服を着ると気分が上がる。同様に、ユニフォームが自分の好きなデザインであれば、よりポジティブな気持ちで作業に取り組めるようになるかもしれません。
機能性にこだわれば作業効率アップ
素材や伸縮性などの機能性にこだわったユニフォームにすれば、動作がよりスムーズになり、作業効率アップが見込めます。
企業・チームのイメージをビジュアル的に訴求できる
ぱっと見て目立つユニフォームや、どのような企業・チームなのかがわかりやすいユニフォーム。これらは企業・チームのイメージを、見た人の記憶により強く残すのに効果的だと考えられます。
服選びの煩わしさと費用を削減
毎朝、服選びに悩んでしまう。会社用の服を用意すると意外とお金がかかる。そのように考えている人にとっては、服装をユニフォームで統一された方が、生活に余裕が生まれるでしょう。
ユニフォームのデメリット
ユニフォームを新規導入・リニューアルすることによって、いくつかデメリットも生じます。
一人一人の個性が出しにくい
メンバー全員が同じ服を着ると、連帯感などが高まる一方で、見た目の個性が薄れてしまいます。服装にこだわりがある人であれば、画一的に見られることをネガティブに思うかもしれません。また、その企業・チームの外部の人から見ると、各メンバーの見分けがつきづらくなるでしょう。
幅広く受け入れられるデザインが必要
ユニフォームは作業中ずっと着るもの。そのため、デザインで気に入らない部分があれば、モチベーションが下がる可能性も考えられます。その企業・チームのイメージに合ったデザイン、それでいて大多数のメンバーに受けのいいデザインを、慎重に考える必要があります。
そのほか、「周りの視線が気になる」「温度調節が難しい」などもデメリットとして挙げられます。
このように少なくともデメリットが存在する一方で、ユニフォームの力が企業・チームに大きな躍進をもたらすこともあります。以下で事例を紹介します。
ユニフォームに変革を起こした事例
スーツみたいな作業着「ワークウェアスーツ」
水道施工事業をおこなうオアシスライフスタイルグループは、「仕事後そのままデートに行ける作業着」をコンセプトに、現場作業員のユニフォームを刷新。そうしてオアシススタイルウェアが開発したのが、スーツ型作業着の「ワークウェアスーツ」です。2018年3月末に発売開始後、単月売上げ目標の5倍を達成、法人の導入企業は350件を超えるなど、予想を超える人気を博しました。
(ITmediaビジネスオンライン「なぜ『スーツみたいな作業着』をつくって、しかも売れているのか」より )
サッカーデンマーク代表の「真っ白ユニフォーム」
デンマークのスポーツメーカーHummel(ヒュンメル)は、前代未聞の真っ白なユニフォームを制作しました。白は「新しい始まり」を意味し、当時成績の振るわなかったサッカーデンマーク代表に、もう一度新しいスタートを切ってほしいという想いが込められました。結果的に、2016年8月のリヒテンシュタイン戦のみでの着用でしたが、非常に大きな反響を呼ぶことに。広告費が約130万円だったのに対し、最終的には約4億9500万円相当のメディア露出、約1億人へのリーチを実現しました。
(AdGang「広告費130万円で約1億人にリーチ!新たなスタートを切るデンマーク代表の『真っ白ユニフォーム』」より)
ユニフォームで重要なのは、どのような付加価値をつけるか
これまでの話をまとめると、ユニフォームには単なる機能性やデザインでなく、それに伴う新しい付加価値が重視されているようです。具体的には、責任感や連帯感などの心理的側面や、安全さ・快適さ・PRなどの実務的側面です。
ユニフォームの新規導入・リニューアルを検討する企業・チームは、メリットとデメリットも考慮しつつ、自分たちに合った付加価値はなにかを考える必要がありそうです。
新プロジェクト「Rename X」の第2弾は『for チーム』
2019年11月に始まった、Rename(リネーム)のアップサイクルプロジェクト「Rename X(リネームクロス)」。このプロジェクトでは、服づくりで余った生地と工場のアイドルタイム(稼働率が低い時期)を活用して、新たな服をつくります。
大好評だった第1弾『for カジュアル』に続いて、第2弾は『for チーム』。企業やスポーツチームなどのコミュニティへ向けたチームウェアを予定しています。まずは、企業ロゴ入りのTシャツやパーカーをアップサイクルでつくります。
ユニフォームの付加価値として、上記に挙げた心理的側面や実務的側面のほかに「サスティナブル」も取り入れたい。そんな方は、ぜひ「Rename X」を選んでみませんか?
執筆=中原 愛海
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