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SDGsとファッション – アパレル業界はどう関わるべきか?

2018.10.25

イメージ(画像:国際連合広報センター『SDGs』配布ロゴ)

SDGs(エスディージーズ:Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)とは、世界全体で挙がっている課題を解決し、社会や地球環境を変えるために国連が掲げた17の具体的目標です。2015年の国連サミットで2030年までに達成すべき目標として採択されました。
世界全体で取り組み、達成しなくてはいけない開発目標は、当然アパレル業界にも大きく関わってきます。

SDGsとは? | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省

SDGsへの注目の高まり – 大阪万博の開催目的や雑誌の特集など

2018年11月、2025年の国際博覧会(万博)の開催会場が大阪に決定しました。非常に注目を集めたニュースです。そしてこの万博は開催目的として、”SDGs”を大きく掲げています。

”大阪・関西万博は、2015年9月に国連本部で開催された「国連持続可能な開発サミット」において、 持続可能な開発目標として17の目標を掲げたSDGsが達成された社会をめざす為に開催いたします。
(OSAKA EXPO 2025 – 2025日本万国博覧会誘致委員会 より引用)”

最近では、講談社が発行している雑誌『FRaU(フラウ)』2019年1月号で、まるごと一冊SDGsを特集。
「世界を変える、はじめかた」と題したSDGs特集号を、国内の女性誌として初めて発行しました。
生活者やライフスタイルの視点でSDGsやサステナビリティの世界の動向や国内の取り組みを紹介しているとのことです。
講談社『FRaU』、女性誌初のSDGs特集号を発売

これから2025年に向けて盛り上がることが予想される万博。
そして、普段私たちが手にするような雑誌でも大きく取り扱われるようになりました。
このようにして”SDGs”は、これからさらに多くの人に認識されるようになるはずです。

アパレル業界はどの目標に、どう取り組むべきか?

イメージしやすいのは『つくる責任・つかう責任』?

アパレル関係者の多くが最初に目に入れるのは12番の『つくる責任・つかう責任』ではないでしょうか。近年、アパレル業界では”サスティナビリティ”や”エシカル”の取り組みが数多く取り上げられています。
企業としてそれらを考えることは『つくる責任・つかう責任』でもあると言えます。

世間では”大量生産・大量消費”が、あらゆるところで問題提起されはじめています。
アパレル業界では、それに付随した形の環境問題や労働問題などの問題を抱えています。

アパレル業界が関わるべきSDGsはすべて

例えば、服の素材として使用される綿花の栽培には大量の農薬(化学物質)が使われます。
大量生産・大量消費がゆえに発生してしまう、廃棄時の焼却処分ではCO2排出の問題もあります。そのため、これらの問題解決のため、オーガニックな綿花栽培に切り替え、リサイクル製品に力を入れ始めることは、SDGsに貢献する取り組みになると考えられます。

ただし、その製品が労働搾取で成り立っていれば意味がなくなってしまいます。労働搾取は貧困、福祉、教育などの問題へ発展してしまう恐れがあるからです。

SDGsで掲げられている17の目標は、独立しているようで1つの大きな目標としてまとまっています。
そのため、1つの問題だけ注視するのではなく全体を見回し、多くの企業や人々と協力しながら達成する。そんな取り組みが必要なのかもしれません。

SDGsはブランド価値を高めるキーワード

最近では企業価値を高めるため、CSR、CSV、ESGが注目されるのと同様に、このSDGsも注目を集めています。
企業価値とはブランド価値にも密接に関係することはないでしょうか。

そのため、消費者にとってもアパレルブランドとしてのSDGsに対する関わり方は注目されるはずです。

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アパレルメーカーのSDGs事例 – For itが『シェアタグ』でSDGsを呼びかける

アパレルメーカーの事例としては、今年10周年を迎えたアパレルメーカーの『For it』は、新たに『シェアタグ』という取り組みをはじめています。
シェアタグは複数のアパレルメーカーが共有(シェア)するタグにSDGsのメッセージが確認できるURLを記載する取り組みです。

SDGsは企業のCSRやCSVには盛り込まれていることはありますが、一般社会での理解が低いのが現状です。その理解がなければSDGs達成は不可能です。

まず“知ってもらうこと”をスタートとし、シェアタグをはじめた『For it』の取り組みはさまざまメディアで取り上げられました。
今後、アパレル業界でも、さまざまな形のSDGsへの取り組みに注目が集まります。

SDGsへの取り組み – 新しいアパレル再販のしくみ「Rename (リネーム)」

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そうした背景の中、FINE(ファイン)ではアパレル廃棄を削減するためのアパレル再販の新しいしくみ「Rename (リネーム)」を提供しています。
アパレル廃棄の削減を目指し、メーカー・ブランド様の『つくる責任・つかう責任』に貢献します。

Renameはメーカー・ブランド様の在庫を、ブランド価値を守るためブランド名を表示せず再販するしくみです。ご要望によっては、ブランドネームタグ(襟ネーム)や洗濯表示タグ(内タグ)などを提携している縫製工場で付け替え加工も可能です。それにより、元のブランドイメージを損ねることなく販売することが可能になります。

これまではブランド毀損を理由に廃棄されていた在庫も、Renameによって有効活用が実現。在庫の換価と、これまでかかっていた廃棄コストを削減。さらには、焼却処分時のCO2による環境負荷もなくせます。

消費者にとっては、お得でエコなショッピング。これまではブランドイメージが先行してしまい、手にとることがなかった新しい顧客層に、(間接的ではありますが)”服本来の価値と作り手の想い”を提供することができます。

Renameは、『廃棄』でもない『ブランド毀損する再販』でもない、アパレルの新しい再販のしくみです。アパレル業界とファッションのサスティナブルな未来へ貢献します。そしてそれは、SDGsへの取り組みでもあると考えています。

Renameページはこちら
※「Rename」は株式会社FINEの登録商標です。(登録番号:第5993600号)

(この記事は2019年1月23日に加筆・修正しました)

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