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ファッション分野のサブスクリプションでモノの価値が変わる

2019.05.10

サブスクリプションモデルとは?

サブスクリプションモデルは「定額制」と同義で用いられることが多く、モノの「購入・所有」でなく、「使う体験」に価値を置きます。
最近はNetflixやSpotify、dマガジン、クラウドストレージなど、さまざまな分野でサブスクリプションモデルのサービスが普及しています。なかでもファッション分野のサブスクリプションは、シェアリングエコノミーとの結びつきが強いです。ファッションのトレンドは早いので、アイテムに新しい価値を付加する手段として、“シェア”は有効です。

 

なぜ今サブスクリプションなのか

サブスクリプションにはさまざまなメリットがあります。決まった期間ごとにユーザーからお金が支払われるので売上が安定しますし、会員情報や利用状況から長期的なデータが得られます。また、複数の商品を扱う場合はサービスをプラットフォーム化させ、商品を提供する企業から広告宣伝費を徴収することもできます。
 さらに、インターネットやスマホの普及で実名を出すことへのハードルが下がり、インターネットを介したやり取りの信頼性が高まったことも背景として考えられます。

 

サブスクリプションモデルの事例

メチャカリ

ストライプインターナショナルが運営する「メチャカリ」は、月額5800円で同時に3着までレンタル可能なファッションレンタルアプリです。メチャカリはZOZOTOWNと連携し、新品で貸し出した服を古着セレクトショップ「ZOZOUSED」で販売するフローを構築。ユーザは常に新品をレンタルすることが可能になりました。
 また、何度でもほかの服と交換可能、気に入った服は割引価格で購入可能、60日間借り続けた服は自分のものできるなどの嬉しい特典もあります。

(style-picks.com「ファッション業界にも押し寄せるシェアリングエコノミーの潮流」より)
 

ラクサス

「ラクサス」ではルイヴィトンやエルメス、シャネルなど、57ブランドの高級バッグが月額6800円で借り放題。高級品は購買のハードルが高くレンタルの都合が良い点を、うまく利用したサービスです。バッグは服とは異なり世代を選びにくいので、広い世代に受け入れられています。
ユーザが自分のバッグを貸し出すCtoCのサービス「ラクサスX」も展開中。バッグひとつ貸し出すと月2000円稼げて、無料で手入れしてもらえる仕組みで、ユーザのメリットは大きいようです。
( pilot boat「自宅のバッグを貸出し、定額で借りる。高級バッグのサブスクリプション「ラクサス」」より)

エアクロ

日本初、普段着に特化したレンタルサービス「エアークローゼット」は、レギュラープランで月額9800円で服が借り放題。エアークローゼットの大きな特徴はパーソナルスタイリングです。好みのスタイルや色、お洋服のお悩み、ご利用シーンなどを登録することで、スタイリストがユーザひとりひとりに合う服を選びます。思わぬ素敵な服との出会いに繋がり、購入に至る人も多いそう。
( Flier 「ファッション×シェアリングエコノミー、エアークローゼット急成長の理由」より)
 

シェアリングエコノミーが流行しても、「所有」の価値はなくならない

シェアリングエコノミーが流行しても、モノの「所有」に価値がなくなるわけではありません。それどころか所有しているものは、ファッションだけでなく乗り物でも土地でも、レンタルでお金を生み出せる可能性を秘めています。シェアリングエコノミーが活発になる時代、所有するものすべてに付加価値がつくのではないでしょうか。

(ライター:中原 愛海)

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