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アパレル業界で注目されるD2Cとは

2019.05.13

D2Cとは?

D2C(Direct to Consumer)はメーカーが顧客に直接商品を販売するビジネスモデルです。似たような業態に、仲介業者を省いて企画から販売まで自社で行うSPA(Speciality store retailer of Private label Apparel)がありますが、D2Cは店舗を持たずECのみで販売する点が特徴。SPAと比べ店舗費用がかからない分コストを削減でき、適正価格での販売が可能です。

国内のBtoC型EC市場規模は拡大し続けています。2017年のアパレルEC市場規模は物販系分野では最も大きい約1.6兆円で、前年より1,000億円以上増加しました。アパレル業界のEC化は年々進んでいます。

D2Cのメリット

安価で質の良い商品を提供できる

コストがかかると、品質を落とすことで価格を下げることも。D2Cだと仲介業者のコストや店舗費用を削減できるので、品質は維持しながら安価な商品を販売できます。

ブランドの思想がそのまま伝えられる

販売をセレクトショップや百貨店などに委託すると、商品の見せ方が思い通りにならないこともあります。D2Cは自社だけで企画から販売をすべて行うため、ブランドの思想を直接顧客に伝えられます。

顧客との距離が近くなる

従来はアパレルメーカーと顧客が接する機会は少なかったですが、ブランドの思想の発信や配送中の連絡、返品時のオペレーションなど、顧客との関係性がより身近になります。

顧客データの収集

自社で企画から販売まで担うことで、他業者に委託するよりも細かい顧客データの収集・蓄積ができます。新商品開発にも活かせる環境設計も可能です。

ブランドの思想がそのまま伝えられる点はD2Cのメリットではありますが、集客・販売なども自社で行うとなると、ファンを引き寄せるブランドストーリーが必須です。つまり、ブランディングが非常に重要になってきます。また、ECサイトの見せ方も重要になるので、相応のシステム投資やECノウハウも必要です。斬新なWeb体験を付加価値とするために、ECサイト構築に努めるアパレル企業もあります。その一つに、ワービーパーカーの病院や店舗へ行かなくても視力検査ができるアプリがあります。

D2Cのアパレル事例

ワービーパーカー

ワービーパーカーはNY発のアイウエアブランド。自社でデザインから製造、オンライン販売まで行うD2Cモデルによって、コストを削減しました。ハイクオリティーなアイウエアを、一律$95(一部商品を除く)という従来より手頃な価格で販売しています。

オールユアーズ

オールユアーズはクラウドファンディングの成功によって知名度を高めたアパレル企業です。トレンドよりも、服の機能性や顧客と服を「共創」する姿勢を重視しています。商品の開発から販売までを自社で行うD2Cモデルを採用しており、高機能ながら適正価格を実現しています。

10YC

“10年着続けたいと思える服”をテーマに、長く着られるアイテムを生み出す10YC。D2Cモデルによって、生産工場や生産過程、原価をすべて見える化しています。一時は予想以上に人気に火がつき生産が追いつかず、一時販売休止となったことも。

D2Cはコスト構造を変革したことにより、高品質な商品を提供出来る

D2Cでは、商品の流通過程にかかるコストを削減することで、顧客に適正価格で高品質な商品を提供できます。また、D2Cは近年EC化が進むアパレルと相性が良いです。多様なメリットがあるD2Cですが、高度なブランディングが必要になるなど難しい点もあります。アパレル事例を参考に、自社に合うビジネスモデルを選んでいきたいですね。

(ライター:中原 愛海)

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